【石これ】バライト（重晶石）Barite｜意外なほど重い多彩な表情をもつ石

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バライトの特徴

バライト（重晶石）がどんな鉱物なのか、まずは基本的な特徴をグラフで見てみましょう。

バライト

透明度：★★★★☆
光沢度：★★★☆☆
希少性：★★☆☆☆
蛍光　：★☆☆☆☆
硬さ　：★★☆☆☆
重さ　：★★★★★

基本的な特徴

バライトは、硫酸バリウムという成分からできている鉱物です。持ってみると、見た目の印象よりもずっしりと重いのが一番の特徴で、この「重さ」が名前の由来にもなっているんですよ。

和名では重晶石と呼ばれていて、これも重い石という意味合いが含まれています。

結晶の形は、板のような形や柱のような形、時には刃物のように鋭い形になることもあって、バリエーションが豊かです。特定の方向にきれいに割れやすい性質も持っていますね。

色

バライトの色は、実はとっても多彩なんです。基本的には無色や白色のものが多いんですが、含まれるわずかな成分によって、淡い青色、黄色、緑色、赤みがかった色、茶色、灰色、時には黒っぽい色合いを見せることもあります。

透明感のある美しい結晶から、半透明、不透明なものまで様々ですね。

産地

バライトは世界中のいろいろな場所で見つかる鉱物で、比較的産出量も多いんですよ。有名な産地としては、ルーマニア、イギリス、アメリカ、中国などがあります。

日本でも、北海道や秋田県、岡山県などで産出が知られていて、温泉の成分が固まってできることや、地層の中にできることもありますね。

その他の情報

歴史や名前の由来

バライトという名前は、ギリシャ語で「重い」を意味する「barus（バリュス）」という言葉から来ているんです。初めてこの石を手にした人が、その重さに驚いたのかもしれませんね。

和名の重晶石も、その特徴をよく表している名前といえるでしょう。

昔、イタリアのボローニャ近郊で見つかったバライトの中には、加熱するとしばらく光を放つものがあって、「ボローニャ石」として知られ、錬金術師たちの間で注目されたという話も残っています。

パワーストーンとして

パワーストーンとしてのバライトは、持ち主のエネルギーを安定させ、精神的な落ち着きやバランスをもたらすといわれています。

また、インスピレーションを高めたり、目標達成へのサポートをしてくれる力もあるとされているんですよ。人間関係を円滑にするお守りとしても良いかもしれませんね。

主な用途

バライトの最も大きな特徴である「重さ」を活かした使われ方が多いんです。

例えば、石油や天然ガスを掘るときに使う「泥水」というものがあるんですが、この泥水の重さを調整するためにバライトの粉が使われます。これは、ドリルで穴を掘る際に、地下からの圧力で石油やガスが噴き出すのを防ぐためなんですよ。

医療の分野では、レントゲン検査のときに飲む「バリウム」が、このバライトから作られる硫酸バリウムです。X線を通しにくい性質を利用して、胃や腸の形をはっきり写し出すのに役立っています。

その他にも、塗料や紙、プラスチック、ゴムなどに混ぜて、重さを増やしたり、白さを加えたり、性質を良くするための充填剤としても使われていますし、ガラスや陶磁器の原料になることもあるんです。

その他

バライトには、「砂漠のバラ」と呼ばれる、とても面白い形で見つかるものがあります。これは、バライトが砂漠の砂の粒を取り込みながら結晶するときに、まるでバラの花びらが重なったような形になるものなんです。

同じく砂漠のバラと呼ばれる石膏のものとは、成分も結晶の形も違うんですよ。自然が作り出す芸術作品のようで、コレクターにも人気がありますね。