クロムダイオプサイド（透輝石）Chrome Diopsideの色や特徴、価格や産地について解説｜吸い込まれそうな深い緑色を持つ鉱物

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クロムダイオプサイドの特徴

クロムダイオプサイド（透輝石）がどんな鉱物なのか、まずは基本的な特徴をグラフで見てみましょう。

クロムダイオプサイド

透明度：★★★★☆
光沢度：★★★☆☆
希少性：★★★☆☆
蛍光　：★☆☆☆☆
硬さ　：★★★☆☆
重さ　：★★★☆☆

基本的な特徴

クロムダイオプサイドは、輝石という鉱物グループに属するダイオプサイドの一種です。成分の中にクロムという元素が含まれることで、とても鮮やかな緑色に発色するのが最大の特徴になります。

和名では透輝石（とうきせき）と呼ばれていますが、その中でも特にクロムを含む美しい緑色のものが、こう呼ばれているんですね。

宝石としては少し柔らかく、特定の方向に割れやすい性質もあるため、取り扱いには少し注意が必要な鉱物なんですよ。

色

この鉱物の色は、なんといっても吸い込まれるような美しい緑色です。よく知られているエメラルドにも負けないほどの鮮やかな緑色をしていて、その美しさから人気を集めています。

この緑色は、鉱物に含まれるクロムの量によって濃さが変わるんですよ。クロムの量が多くなりすぎると、色が濃すぎて黒っぽく見えてしまうこともあるくらいです。

産地によっては鉄分を含むこともあり、その場合は少し黄色みがかった緑色になることもありますね。

産地

クロムダイオプサイドの主な産地は、ロシアのシベリア地方にあるサハ共和国です。ここで採れるものは品質が高いことで有名で、「シベリアのエメラルド」という素敵なニックネームで呼ばれることもあります。

ロシア以外では、パキスタンやフィンランド、カナダなどでも産出しますが、市場に出回っているものの多くはロシア産なんですよね。

産地が極寒の地であるため、採掘できる時期が年に数ヶ月しかないことも、この鉱物の価値を高める一因になっています。

その他の情報

歴史や名前の由来

「ダイオプサイド」という名前は、ギリシャ語で「2つ」を意味する「di」と、「外観」を意味する「opsis」を組み合わせた言葉です。これは結晶を見る角度によって違った姿に見えることから名付けられた、という説がありますね。

そして「クロムダイオプサイド」は、その名の通りクロムを含むダイオプサイドということなんです。

宝石として世界的に知られるようになったのは1980年代後半と比較的新しく、ロシアで大規模な鉱床が発見されたことがきっかけになりました。

パワーストーンとして

この石は、持ち主の知性や理性を高めてくれる力があるとされています。

心がざわついている時に穏やかさを取り戻し、ストレスを和らげてくれる癒やしの石としても人気がありますね。クロムダイオプサイドの深い緑色は、まるで森の中にいるような安らぎを与えてくれるようです。

日々の生活で疲れた心をリフレッシュさせ、穏やかな気持ちに導いてくれるお守りのような存在になるかもしれません。

主な用途

主な用途は、その美しい緑色を活かした宝飾品です。エメラルドに似た高級感のある見た目でありながら、比較的手に入れやすい価格帯であることから、指輪やネックレス、イヤリングなどに加工されて人気を博しています。

ただ、硬度がそれほど高くないので、強い衝撃を与えないように気をつける必要がありますね。もちろん、カットされていない原石のままでも十分に美しく、鉱物コレクションの対象としてもとても人気があるんですよ。

その他

クロムダイオプサイドには、複屈折という面白い性質が強く見られるんです。これは鉱物の中を通過する光が2つの光線に分かれる現象のことで、この石を通して文字などを見ると、くっきりと二重に見えることがあります。

ルーペなどを使って観察してみると、この石の不思議な魅力を感じられるかもしれませんね。また、ダイオプサイドの中には、猫の目のような光の筋が現れるキャッツアイ効果を持つものもあり、それもまた魅力的です。