クリソベリル（金緑石）Chrysoberylの色や特徴、価格や産地について解説｜硬度が高く光で色が変わる変種も持つ

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クリソベリルの特徴

クリソベリル（金緑石）がどんな鉱物なのか、まずは基本的な特徴をグラフで見てみましょう。

クリソベリル

透明度：★★★★☆
光沢度：★★★★★
希少性：★★★☆☆
蛍光　：★☆☆☆☆
硬さ　：★★★★★
重さ　：★★★☆☆

基本的な特徴

クリソベリルは、ベリリウムとアルミニウムからできている酸化物鉱物の一種です。ダイヤモンドとルビーやサファイアで知られるコランダムに次いで、モース硬度8.5という非常に高い硬度を持つことが大きな特徴になりますね。

和名を金緑石（きんりょくせき）と言い、その名前の通り美しい黄緑色や黄金色の輝きを持っています。また、結晶が3つくっついたような三連双晶という、ちょっと珍しい形で産出することもあるんですよ。

色

クリソベリルの基本的な色は、黄色、緑黄色、褐色、そして無色のものがあります。しかし、この鉱物の本当の魅力は、不純物によって生まれる「変種」にあるのかもしれません。

含まれる成分によって、太陽光の下では緑色、白熱灯の下では赤色に劇的に変化するアレキサンドライトという変種が生まれます。

また、針状のインクルージョンが光を反射して猫の目のような一条の光の筋を見せる、キャッツアイ効果も有名なんですよね。

産地

クリソベリルの主な産地は、スリランカ、ブラジル、マダガスカル、タンザニアなどです。中でも有名なのが、変種であるアレキサンドライトが初めて発見されたロシアのウラル山脈になりますね。

現在ではブラジルやスリランカでも質の良いものが産出しますが、ロシア産のものは歴史的な価値もあって特に珍重されます。キャッツアイ効果が美しいものについては、スリランカ産が特に有名だったりします。

その他の情報

歴史や名前の由来

この鉱物の名前は、ギリシャ語で「金」を意味する「chrysos」と「beryllos」という言葉が由来です。直訳すると「金色のベリル」という意味になりますが、実はエメラルドなどが属するベリルとは全く違う種類の鉱物なんですよ。

昔は見た目の美しさや色で鉱物を分類していたため、このような名前になったと考えられています。古くから人々に愛され、宝飾品として大切にされてきた歴史を持つ鉱物ですね。

パワーストーンとして

クリソベリルは、持ち主の自信を高め、才能を開花させる手助けをしてくれる石だと言われています。自分らしさを見つけ、進むべき道を明るく照らし出してくれる、そんな力があると信じられているんですね。

変種のアレキサンドライトは二面性や変化への対応力を、キャッツアイは物事の本質を見抜く洞察力や魔除けのお守りとしての意味合いを持つとされ、それぞれの特性に応じた人気があります。

主な用途

クリソベリルの主な用途は、その美しさと優れた耐久性から、ほとんどが宝飾品です。モース硬度8.5という硬さは、日常的に身につける指輪などにも安心して使える強さを持っています。

特にアレキサンドライトやクリソベリル・キャッツアイは、世界的に価値の高い宝石として扱われ、指輪やネックレス、イヤリングなどに加工されて、多くの人々を魅了し続けているんですね。

その他

クリソベリルを語る上で欠かせないのが、アレキサンドライトとクリソベリル・キャッツアイです。

アレキサンドライトは「昼のエメラルド、夜のルビー」とも呼ばれるほどの見事な変色効果を見せます。これは、結晶に含まれるクロムが、太陽光と白熱灯の光の波長の違いに反応して起こる現象なんですよ。

一方、キャッツアイはシャトヤンシー効果とも呼ばれ、内部にある無数の針状インクルージョンが平行に並ぶことで、カボションカットを施した際に猫の目のような光の筋が現れるものを指します。