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ヘマタイトの特徴
ヘマタイト(赤鉄鉱)がどんな鉱物なのか、まずは基本的な特徴をグラフで見てみましょう。
ヘマタイト
透明度:★☆☆☆☆
光沢度:★★★★☆
希少性:★☆☆☆☆
蛍光 :★☆☆☆☆
硬さ :★★★☆☆
重さ :★★★★☆
基本的な特徴
ヘマタイトは、鉄が酸素と結びついてできた酸化鉱物の一種です。
和名を赤鉄鉱(せきてっこう)と言いまして、鉄を採るための最も重要な鉱石鉱物なんですよね。モース硬度は5.5から6.5くらいで、ナイフなどでは傷がつかない、そこそこの硬さを持っています。
この鉱物の最大の特徴は、見た目の色と、すりつぶして粉にしたときの色が違うことなんです。黒や銀色の見た目に反して、粉末にすると血のような赤褐色になるため、この名前が付けられました。
色
ヘマタイトの色は、磨くと金属光沢を放つ黒色や銀灰色が一般的です。そのため、一見すると金属のかたまりのように見えることもありますね。この重厚な輝きが、アクセサリーとしても人気を集める理由のひとつになっています。
しかし、この鉱物の本質的な色は、条痕色と呼ばれる粉末の色にあらわれる赤褐色なんです。石の表面を素焼きのタイルなどでこすりつけると、その赤い色がはっきりと確認できます。
産地
ヘマタイトは、鉄の主要な鉱石であるため、世界中のさまざまな場所で大規模に産出します。地球の地殻を構成する鉱物の中でも、ごくありふれた存在だと言えるでしょう。
主な産地としてはブラジルやオーストラリア、中国、インド、ロシアなどが有名で、これらの国々で大量に採掘されています。
日本でも産出例はありますが、商業的な規模の大きな鉱床は存在しないようですね。
その他の情報

歴史や名前の由来
ヘマタイトという名前の由来は、ギリシャ語で血を意味する「haima」という言葉です。
これは、先ほども触れたように、この鉱物を砕いたり、こすりつけたりすると血のような赤い色の粉末になることから名付けられました。古くから人類との関わりが深い鉱物でもあるんですよ。
例えば、旧石器時代には洞窟壁画を描くための赤い顔料として使われていたことがわかっています。
パワーストーンとして
ヘマタイトは、パワーストーンとして「勝利へ導く石」と言われています。持ち主に自信と勇気を与え、困難に打ち勝つための強い精神力をサポートしてくれると信じられているんですね。
その名前や色から、血液に力を与えて生命力を高める効果があるとも言われており、勝負のお守りや、目標達成を目指す人のサポートストーンとして人気があるようです。
主な用途
ヘマタイトの最も重要で大規模な用途は、なんといっても製鉄の原料です。
私たちの暮らしを支えている自動車やビル、家電製品などに使われる鉄の多くは、このヘマタイトから取り出されているんですね。まさに現代社会に欠かせない鉱物と言えるでしょう。
そのほか、古くから使われてきた弁柄(べんがら)という赤色顔料の原料や、宝飾品、研磨剤としても利用されています。
その他
ヘマタイトは、実は地球の外にも存在する壮大なスケールの鉱物です。
みなさんもご存知の通り、火星の地表は赤く見えますよね。あの赤い色の正体は、地表を覆っているヘマタイトの細かい粒子なんです。火星の表面に広がるさびた鉄の粉が、惑星全体を赤く染め上げているんですね。
地球の暮らしを支えるだけでなく、遠い星の景色まで作り出している、とても面白い鉱物です。
おわりに
今回はヘマタイトについて解説しました。
黒く金属のように輝く見た目とは裏腹に、粉にすると血のような赤色になるというギャップがヘマタイトの面白いところですね。鉄の原料として私たちの生活を支える一方で、火星の大地を赤く染めているという幅広さを感じさせてくれる魅力的な鉱物です。
この解説が、ヘマタイトや他の鉱物が好きになるきっかけになれば嬉しいです。
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